カーシェアリングの注意点
カーシェアリングは自家用車のように利用することができ、ガソリン代や深夜の時間帯であっても気軽に借りることが出来る。さらに15分単位から借りることが出来るため、カーシェアリングは大変便利なサービスである。2013年には会員ユーザーが50万人を超え、さらに2014年には70万に迫る利用会員がおり、確実に業界としても伸びてきているサービスである。ただ、自家用車では無いので、どうしても不都合なことも生じるし、カーシェアリング会員になる前に注意する点がいくつかある。利用料金を払ってから後悔しないように、先にカーシェアリングならではの注意点を記載したいと思うので、検討している方は良く御読みいただければと思う。
1.カーステーションの場所
カーシェアリングのメリットとして上げられるのは、近くの駐車場と提携してカーステーションが設置されていることである。近くにあることで、車を借りる際にもカーステーションにすぐ行ければ、スピーディーに借りることも出来るため、便利な点である。ただし、そのカーステーションがずっとその場所にあるとは限らない。基本的には、駐車場のオーナーと契約してカーシェアリングを行っている場合が多いため、オーナー自身が変更してしまったり、カーシェアリングユーザーの使用方法が悪くオーナーから契約取り消し等が起きてしまった場合、その駐車場を使用することができず、別のカーステーションを使用することを余儀なくされる。そうなると自家用車の使い方とは程遠くなってしまい、ストレスも増え利用回数が減ってしまうかもしれない。都心の場合は、ある程度カーステーションも多く、他の駐車場になってしまっても大きく変わらないが、カーステーションが少ない地域の場合は電車で移動しないと借りられないカーシェアリング生活になってしまうかもしれない。月額利用料金も発生するカーシェアリング会社の場合は、近くになくなってしまうと無駄な可能性もあるので、注意が必要である。
また、元々近くにカーステーションが無いという方も注意である。私の知り合いにカーシェアリングの会員になり、毎月月額料金を払っているのだが、会員になってから1年以上も経つのに未だ利用していない方がいる。実際に使う機会が無いというのも理由の一つだが、やはりカーステーションが近くに無かったというのが一番の理由だという。いつか使う、もしくはあれば使うという場合も、しっかりと自宅の近くにステーションがあるのかどうかを確認してから、登録する必要があるだろう。
2.他人と共有するのがカーシェアリング
カーシェアリングを借りる車は自分ひとりだけのものではない。予約をして出発時間と返却時間を設定するが、自分が予約した出発時間より前は他の人が使用している可能性もあるし、返却時間のすぐ後に別の人の予約が入っている場合もある。出発時間については指定した時間に向かえばいいだけの事だが、問題は返却時間である。交通渋滞や回り道をして返却時間を超えてしまう場合、カーシェアリング会社にしっかりと連絡しないとならない。つまり次に使用する方に配慮をする必要があるということ、これができないとカーシェアリングを使用し続けることは出来ないだろう。また返却時間を超える場合は、もちろんその分の延長料金が発生してしまうので注意が必要である。
次に使用することを配慮するという点で、返却時間だけでなく車内の環境についても気を遣う必要がある。例えば、喫煙やゴミの持ち帰り、車内の汚れなどである。自分は気にならなくても別の人は結構気になるものである。車を借りる前にしっかりと規約を読み、使用方法や返却の際に必要なこと熟読しておく必要があるだろう。面倒くさいが自家用車とは異なる点のため、注意する必要がある。
3.事故などを起こした場合の注意点
カーシェアリング会社に実際に支払う利用料金の中には、免責補償の料金も込みで支払うことになるため、実際に事故を起こした際の免責額は0円となる。これはレンタカーなども同様で、免責補償に入っていれば実際の自己負担額は無いことになる。対人補償・対物補償・車両補償など全てが含まれているため安心である。自家用車を所有する際も保険などに入るため、免責額という部分で考えるとほぼ差は無いものかと思う。ただし、ここからが注意点となるが、事故を起こした場合その車は修理が必要となり、その修理期間は走行することが出来ないため、その期間のカーシェアリング会社の負担を運転者が支払う必要が出てくる。これは営業補償金額とも呼ばれ、走行できる場合は約2万円が相場となる。自家用車などでは営業補償は自営業で無い限り考えられないが、カーシェアリングの場合はガードレールに擦ったや少しへっこんでしまったなども営業補償にあたる。そのため運転をし始める前に、しっかりと車を確認して前に使用していた人が事故を起こしていないかを確認しておかないと、自分が疑われてしまう可能性も出てくるので注意が必要である。前述しているが、タバコの焦げ後なども対象となるので、まずは事故を起こさない時間設定で安全運転を心掛けていただきたいと思う。
以上がカーシェアリングで車を借りる上で注意する点である。カーシェアリングは自家用車とレンタカーの中間のようなイメージのため、自家用車の便利さもあるものの他人に迷惑をかけない必要が出てくるので、登録前に確認して問題ないかどうかを一度検討していただきたい。